Crystaline [クリスタライン]

スチームパンクファッションを普段着にしているWebデザイナー、Crystalineの日記。スチームパンクな自作アクセサリーやファッションについて発信しています。作り方やスチームパンクについての基礎知識も。

Photoshop7.0で疑似HDR合成

疑似HDR合成今朝Twitterで「PhotoshopHDR風な加工をするにはどうしたらいいの?」というご質問をいただいたので、HDR合成そのものには敵いませんがとっても簡単な疑似HDR合成の方法をご紹介します。CS2以降にはHDR合成の機能があるようなんですが、私の愛用している7.0でもレイヤーのブレンディングだけで鮮やかなHDR風の加工ができます。
2postで分かる、疑似HDR合成はらぶちゃんがtogetterにまとめてくれたよ!Togetter - まとめ「crystaline式HDR写真製造法」
HDR合成の詳しい説明はWikipediaを参照のこと。ハイダイナミックレンジ合成 - Wikipedia

step1 元の画像の色調補正をする

色調補正は凝り始めると、キリがないほど色々な方法があり、自分の表現したいイメージにもよりますが、ここでは手っ取り早く自動補正を使って色調を補正します。
今回使用するのは、素材辞典Vol.85「世界の山・山脈編」のD025
元写真
Ctrl+Shift+Lで自動レベル補正、Ctrl+Shift+Alt+Lで自動コントラスト補正、Ctrl+Shift+Bで自動カラー補正を行います。すると以下のような画像になります。
色調補正後の写真
※自動色調補正は、使用する画像によって自分の表現したい色調と異なる場合もあります。上記の方法を試してみて、「これは違うな」と思ったら自分なりの色調補正を試してみましょう。

step2 暗い部分は明るく、明るい部分は暗く

HDR合成特有の白飛びや黒つぶれがない状態の画像を作るため、明るい部分が明るすぎないよう、また暗い部分が暗すぎないように調節します。背景レイヤーを選択した状態で、Ctrl+Jでレイヤーを複製。(以降レイヤー2と呼びます)これをCtrl+Shift+Uで彩度を下げ、Ctrl+Iで色調を反転させます。
色調を反転させた写真
このレイヤーの描画モードを「オーバーレイ」に変更すると以下のようになります。
オーバーレイさせた写真

step3 鮮やかさをプラスする

再び、背景レイヤーを選択し、Ctrl+Jで複製。(レイヤー3と呼びます)これをレイヤー2の上、つまり最前列にレイヤーの順序を変更します。そして、描画モードを「リニアライト」に変更、不透明度を50%に指定すると以下のようになります。
鮮やかさが増した写真
これだけでも、かなり一枚目の写真と比べるとぐっとHDR合成っぽくなった感じがします。

step4 画像を統合し、シャープ(輪郭のみ)をかける

Ctrl+Shift+Eで背景レイヤー、レイヤー2、レイヤー3を全て統合します。
最後に「フィルタ>シャープ>シャープ(輪郭のみ)」を選択し、輪郭を強調させます。
シャープをかけた写真
これで完成です。
beforeとafterの比較写真
HDR合成をした写真の素晴らしさをご存じの方は、「なあんだ、これだけ…」とがっかりされるかもしれません。この方法で一番残念なのは、雲の影が上手く表現できていないところですね…。もう少し手を加えればなんとか上手くいく方法が見つかるかも…?
しかし、Photoshopでの疑似HDR合成は今ご紹介した方法の他にもたくさん公開されているようですので、こちらも一読の価値アリです。
Inspiration: High Dynamic Range (HDR) Imaging | Psdtuts+

このチュートリアルで作成した他の画像

このチュートリアルを使用して以下のような画像もできました。
疑似HDRサンプルイメージ1
元画像はこちら素材辞典Vol.177「イギリス・ドイツ・スイス編」HH102
疑似HDRサンプルイメージ2
元画像はこちら素材辞典Vol.177「イギリス・ドイツ・スイス編」HH051
みなさんも、お好きな画像でレッツトライ!