Crystaline [クリスタライン]

スチームパンクファッションを普段着にしているWebデザイナー、Crystalineの日記。スチームパンクな自作アクセサリーやファッションについて発信しています。作り方やスチームパンクについての基礎知識も。

真鍮ナットリングの作り方

廃材の真鍮ナットから作る、手作りナットリング
身近な素材で初めての手作りリング。
実家に帰省した際に、真鍮ゴミを少し分けてもらったのですが、その中にちょうど指輪にできそうなサイズの真鍮ナットがあったので、ナットリングにしてみました。

製作過程

金属加工に少しでも興味を持ってもらえるよう、以下に作り方の手順をまとめました。特にさほど難しい技術があるわけではないですし、自分用に作るぐらいだったら少しいびつでもいいかな、と。
少しでもお役に立てれば、と思います。

製作0日目 9月15日 棒ヤスリで内側を削る

ふと思い立って夜中に棒ヤスリで一生懸命ギコギコしました。当たり前ですが気の遠くなるような作業なので、無の境地に至りましたね…。もう少しで悟りが開けるところでした◎

真鍮ナットの内側をヤスリで削る
本当はリューターでやりたかったのですが、思い立ったのが夜中だったので。
我が家には業務用のトルクが調整できるリューターと超硬ビットがあるので、それで削ってしまえば一発なのですが、夜中なので大きな音も出せず。どうしてもやってみたくなってしまい、棒ヤスリだけで延々と削る…削る…。

徐々に消えてゆく内側の溝。完全に自己満足です。
段々内側の溝もフラットになってゆき、最終的にはなくなるところまでがんばりました。(この工程は本当に自己満足なので、すっ飛ばしてもいいです)
内側の溝が全くなくなった
よくがんばりました!溝はすっかり見えなくなりましたね。

製作1日目 9月17日 リューターで削る

日は変わって17日、棒ヤスリだけで内側を削っていくと何日もかかるな、ということでさっさと諦めてリューターを出してきました。

万力で固定してリューターで削る
万力にナットを挟んで固定し、ひたすら削る。
松ぼっくりのような形の超硬ビットで内側を削りました。徐々に徐々にぐる〜ぐる〜っと円を描きながらガリガリやってたんですが、よく見ると中心ではありません。思っていても中々ど真ん中には円を描くことはできませんでした。そこらへんは素人なのでしゃーなし…。
指に装着してみた写真
ようやく指に入るサイズになり、指輪らしくなってきました◎
元々真鍮ゴミの中から出て来たナットなので、表面の分厚い汚れはあるものの指にはめられるサイズになったことで、ようやく指輪になりました。

製作2日目 9月18日 少し汚れを落としてみる

汚れを落としたあとのナットリング表面の凸凹が味があっていい
打痕がたくさんある方がヴィンテージ感があってよいかな、と。
少し汚れを落としただけでピカピカにしすぎないように磨いてみました。しかしよくよく考えてみると、私の普段の服装がスカート中心なので、あまり油で汚れたような指輪は似合わないのでは…という。そこで鏡面磨きについて調べ始めました。

製作3日目 9月19日 鏡面磨きに挑戦してみる

諸先輩方に見ていただきながら、細かい目の耐水ペーパーで削るとよいとの助言をいただきましたので、まず手元にあった1200番の耐水ペーパーで汚れを全部削り落とすことに。

荒く表面を削ってみた感じ
酸化した皮膜を全部削り落として、真鍮の面を全部出しました。
マットな輝きを放つ山吹色の地金が出てきました。まだ鏡面にするには研磨剤がないため、本格的な鏡面はまた繰り越し。

製作4日目 9月27日 鏡面磨きに挑戦してみる2

ペースト状の研磨剤で何度も何度も指→布→ティッシュと繰り返して磨いていくうちにこんなにピカピカになりました◎

表面がツルツルになったナットリング映り込みがするほどピカピカ
油にまみれていたゴミだとは思えないぐらいピカピカになりました!
指にはめてみると、時間こそかかりましたが元々こんな指輪だったような感覚すらおぼえます。
鏡面磨きを終えたナットリング
世界でたったひとつの自分だけのオリジナルリング。

完成!

そんなこんなで、私の初めての指輪作りは成功しました。表面のツルツルを触るだけで1日楽しんでいます(気持ち悪い)。

製作2日目の写真製作5目の写真
衝撃のBefore→After
良い大きさの真鍮ナットがあまり見つからないそうなのですが、こうやって真鍮ゴミを誰かから譲り受けられるようなことがあれば、ぜひ試してみてください。工具店で新品のものを探しても200円ぐらい(?)だそうなのでレッツトライ◎