Crystaline [クリスタライン]

スチームパンクファッションを普段着にしているWebデザイナー、Crystalineの日記。スチームパンクな自作アクセサリーやファッションについて発信しています。作り方やスチームパンクについての基礎知識も。

真鍮の蝶番でスチームパンクな腕時計バンドをつくる

末吉晴男さんの手作り腕時計の「メゴコ」用に以前分解していた古い真鍮製蝶番を使って、末吉時計インスパイアの腕時計バンドを作ってみました。

古い真鍮の蝶番でスチームパンクな腕時計バンドを作る
かわいい丸っとした腕時計本体は末吉晴男さんの「メゴコ」。

第1日目 9月27日 真鍮の蝶番を分解する

実家に帰省した際、父から「何かに使えるやろ」ということで納屋を整理した時に出たという真鍮製の蝶番をたくさんもらってきました。古いものなので緑青や錆がかなり浮いているのですが、それもまたアイカt…じゃなくてヴィンテージ感があっていいですね。

真鍮の蝶番をたくさん用意
たくさんもらってきました。中にはこんなに大きな蝶番も。
父も「いつか使うだろう」ととって置いたものらしいんですが、聞くところによると30年ほど保管していたそうです。最初もらった時も「いくら真鍮ゴミとはいえ、こんなに沢山は…」と思っていたのですが、ふと思い立って分解してみることに。
中心の棒を外すのに棒の先を削り飛ばしますラジオペンチで引き抜きます中心を通っている棒を取り除きます。
中心を通っている棒の片方の頭をリューターの超硬ビットで削り飛ばし、抜く予定でしたが、さすがに経年のためかびくともしません。釘を棒に打ち込み、反対側からすこし出て来たところをラジオペンチで引っこ抜きました。
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大きさはこのぐらい。
試しに1番ちいさなものでやってみました。こうしてみると、蝶番には穴の開いた厚めの真鍮板2枚と真鍮棒1本でできていることが再確認できます。今回は板のほうを使いますが、棒も何かに使えそうです。
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なまして曲げてみたところ。意外と手で簡単に曲げられます。
厚さが結構あるので、曲げるのに苦労するかと思いきや、なますとかんたんに手で曲げられました。「なます」というのは金属を熱することで、私の場合キッチンのガスコンロで換気扇を回しながらあぶり、ほんのり赤くなったところで水で流して冷ましています。素人なので本当はどうやってやるのかはよく知らないんですが、周りの諸先輩方に相談したところ、これで良いとのことでした。
手首に合わせてみたところ革ひもを通してみたところ
手首に合わせてみるとなんとなく格好よく見えた。
この時点ではまだ、この部品を何に使うか決めていなかったので、腕に合わせてブレスレットにしたらいいかな?と考えたり、せっかく筒状になっている部分があるのだから何か通せないものか、と革ひもを通してみたりしていました。

2日目 10月26日 革のベルトを裁断、腕時計バンドになる

末吉時計の「メゴコ」を中古で買い受けることになり、電池を交換しようとした際、元の持ち主の方がカスタムされていたバンドを壊さなければならず、元持ち主の方にも了承をいただいて、新しく腕時計バンドを作ることにしました。
※完成した状態を見た人から「Crystalineの末吉時計コラボだ!」と言われますが非公式ですw偶然こうなってしまったんです。。。

末吉晴男さんの腕時計「メゴコ」
純正のメゴコ。元はこんなシンプルな革バンドだったようです。(公式ブログ「末吉時計 『メゴコ 【末吉時計スタンダードタイプ】』」より)
取り外した状態のメゴコ本体
メゴコの本体です。コロンとしてかわいい形が◎
電池が切れてしまっていたのですが、裏ブタを外すにはどうしても元持ち主の方が自作された革バンドが抜けず、破壊しながら抜くハメに。外した状態はこんな感じでした。秒針はなく、裏ブタは木製です。
真鍮の蝶番と革ヒモを組み合わせた状態
メゴコ本体を通すための革ベルトを幅1cmで切り出して通し、蝶番と革ひもを組み合わせました。
ちょうど良い材料だったため、先日分解して曲げた真鍮の蝶番と組み合わせることに。革を切り出して本体に通し、両端に穴を開けて蝶番とボルトで固定出来るようにしました。
組み立て終えた写真
蝶番が直接肌に当たらないよう、シンプルなベルトを通し完成。
ボルトや蝶番が直接肌に当たらないように、とボルトの下はループ状に加工し、その中にベルトが通るようにしました。これで汗をかいても腕に真鍮特有の青いあとが残らずに済みますし、電池交換の時も全部バラバラに出来るので、とても便利になりました◎
時計本体を替えた状態
時計本体は通しているだけなので、このようにサイズが合えば別の時計に替えることも可能。
腕時計バンドが替えられる、懐中時計モチーフの小学生の時に愛用していた腕時計があったので、それと交換してみました。銅色ですし、アンティーク調のデザインなので、これでもスチームパンクファッションに合わせるのには良さそうですね。
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最後に腕時計バンド全体のデザイン
真鍮の蝶番、という身近な素材ではありますが、装飾用に使用した例は見る限りあまりないように思います。期せずして、末吉時計が手に入ったということもあり、似合うバンドが作れて良かったです。
元のバンドが私の手元に来た時には既に失われてしまっていたので、全然そういうつもりはなかったんですが、勝手にコラボみたいなことをしてしまって末吉さんには大変申し訳ない気持ちでいっぱいだったりもします…。
ですが、結構色んな方に純正のバンドだと思われたり「あ、これスチームパンクですか?」と声をかけていただけるので、作ってみて良かったなあと思いました。
が、本当すみません…。