読んでいないと恥ずかしい必読書なんてない。
昨日ホッテントリに入っていた、一般教養として読んでいないと恥ずかしい書籍一覧がリスト化されていたのを受けて、一石を投じようと私もエントリを描き始めたのですが、id:finalventさんに先を越されてしまいました。
でも、私なりに色々と考えていたことがあるので、以下に投下。
私は一般教養として読んでおくべき書籍はほとんど、国語の授業で出てくるもので十分間に合っていると思う。
しかしながら、特に10代ともなると、感受性が非常に豊かになる時期でもあるので、書籍を読むに越したことはないわけで。
私は10代の人には特に、童話や民話を読破することをオススメしたい。
何故かというと、大人になればなるほど、そういう本からは遠ざかりやすい。まして童話や民話などは私も読み続けてはいるけれど、全てを読み終えてしまう、なんてことは絶対にないから。
ファンタジーのゲームや小説、映画の元型になっている各国の民俗や文化を知るのにも非常に役に立つ。
私はマンガやライトノベルを全く読まない習慣なので、挿絵や会話文のやたら多い文章が苦手なのだけれど、挿絵が少ない(または全く含まれない)物語が何故好きなのか。
これにはちゃんとした理由がある。挿絵は特にその物語の情景をヒントに描かれた、いわゆる読者への手助けであると私は考えている。「黒死館殺人事件」を読んだことのある人ならこの感覚は分かるかもしれないが、複雑すぎて読者には理解しがたいだろうと思われるものには、挿絵はもちろん添付すべきで、それ以外(空気や光など読者の五感に訴えかけてくるような描写)は挿絵では表現できない、もしくは難しい。
先に述べた書籍には作者自身による、説明的な挿絵を挟んでいる。そいうような場合でなく、イラストレーターが描いた綺麗なイラストが挿絵として入れられている場合には、時々本文の内容と少し違う部分も出てくるので、印象が強ければ強いほど、著者の意図とかけ離れてくるので注意が必要である。
想像力を豊かにする、という意味でも挿絵の少ない物語は有用であると思われる。ヒントが得られないということで、頭をフル回転させてあらゆる情景を生み出すことができる。十人十色と思われるかもしれないが、文章の上手い物語であればあるほど、同じものを読んだ人と意見交換した際に同じような光景を思い描いていたことが分かったりするので、とても面白い。
古い書籍になればなるほど、現代では少しも恐ろしくも奇妙でもないことが、さも全人類を脅かす脅威のように描かれていることもある。それもそこで興ざめしてしまうのではなく、当時の人の気持ちに置き換えて(まずそういう風になるように、導入部分で生活や周囲の人物について説明がなされていることが多いが)入り込んでみるとまた違って見えるだろう。
とにかく「読むべき書籍」というものは特に他人に定められるべきものではないと思う。私は自分自身が興味を持った書籍を読むべきであると思うし、先に挿絵に対する批判的な意見を述べたけれど、絵本も非常に有意義なものだと考えている。
美しい文章を読み、美しいイラストなり絵を見ることで審美眼も養える。
特に感受性の強い、ともすれば殺伐としがちな10代の心の拠り所となるべきは書籍であり、絵や音楽であると思う。
教養云々は大人になってからでもいくらでも学ぶことができる。
童話や民話には道徳的な話や、いましめのような話も多い。
それを鼻で笑うか、読み飛ばすか、もしくはその文面通り受け取るかは、もちろん読者次第だ。
せっかく学校の図書館や、地域の図書館で時間を過ごすことができるのなら、これらの書籍に触れる機会を惜しみなく利用することオススメしたい。
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